How Math Works
解析・微積分conceptintermediate

極限

極限が測るのは到達ではなく近づき方。

数式

lim(x→a) f(x) = L

読み方: xをaに限りなく近づけたとき、f(x)が近づいていく値L

x→a
xがaに近づく(限りなく近づくが、決して等しくはならない)
f(x)
そこでの関数の値
L
f(x)が近づいていく値(極限)

きっかけ

極限が問うのは「そこでの値は何か」ではなく「そこへ向かう途中で何に近づいていくか」です。

やさしく言うと

xをある値aにどんどん近づけていき、関数がどの数値に群がっていくかを見る。

直感

実際には到達しなくても、近づき方を見るだけで行き着く先を言い当てられます。霧の中を歩いているとき、すべての道標が同じ一点を指しているなら、その一点が極限です。

どう作られるか

大事なのはx=aでの値ではなく、x=a付近での振る舞いです。その点に穴が開いていても、両側から同じ数に近づいていれば極限は存在します。

(x²−1)/(x−1)はx=1で0/0となり、そこでは未定義です。しかし式はx+1に簡約でき、xを1に近づけると値は2に向かう → 極限は2。

よくある誤解

極限と実際の値は異なることがあります。x=1ではこの関数は定義すらされていませんが、極限はきれいに2になります。

どこで使うか

微分、積分、連続性、無限級数——微積分のすべてはこの極限という一つの考えの上に立っています。

どこから来たか

1600年代には人々は「限りなく小さい量」を手探りで扱っていました。1800年代にコーシーとワイエルシュトラスが極限を厳密に確立し、微積分に基盤を与えました。

前提概念

確認問題

lim(x→3) (x²−9)/(x−3)はいくつですか?

  • 0
  • 3
  • 6
  • 9

練習

lim(x→2) (x²−4)/(x−2)を求めなさい。

答え: 4

解き方:
  1. 分子を因数分解:x²−4 = (x−2)(x+2)
  2. 約分 → x+2(x≠2のとき)
  3. x=2を代入 → 4

ポイント: 0/0に出会ったら約分で穴をふさぎ、それから代入する。

lim(x→0) (3x+1)を求めなさい。

答え: 1

解き方:
  1. この関数はどこでも滑らかにつながっている
  2. そのままx=0を代入 → 1

ポイント: 穴がなければ、極限は代入した値そのもの。

lim(x→0) 1/xは存在しますか?左側と右側で何が起きるかノートに書きなさい。

答え: undefined

解き方:
  1. 右側から(x→0⁺):1/x → +∞
  2. 左側から(x→0⁻):1/x → −∞
  3. 両側が一致しないので極限は存在しない

ポイント: 両側が異なる値に向かうなら、極限は存在しない。

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