集合とベン図
“和集合は『足してから、重なりを1回分引く』。”
数式
n(A∪B) = n(A) + n(B) − n(A∩B)読み方: 和集合の大きさは、それぞれの集合の大きさを足し合わせてから、重なりを1回分引いたもの
- A∪B
- — 和集合 — AまたはBに属するすべての要素
- A∩B
- — 共通部分 — AとBの両方に属する要素
- n(A)
- — 集合Aに属する要素の個数
きっかけ
AとBを一緒に数えるとき、単純に足すだけではいけない — それだと重なった部分を2重に数えてしまう。
やさしく言うと
和集合の大きさは、2つの集合の大きさを足したあと、重なり(共通部分)をちょうど1回分引いたもの。
直感
2つの円が重なるベン図を思い浮かべよう。2つの円をそのまま足すと、重なった真ん中を2回数えてしまう。それを1回引けば、本当の『合わせた』量になる。
どう作られるか
Aをn(A)、Bをn(B)で数えると、共通部分はそれぞれの側から1回ずつ、合計2回数えられる。それをちょうど1回分だけ残すために、n(A∩B)を引く。
例
あるクラスで、サッカー好きが18人、バスケ好きが12人、両方好きが5人なら、少なくとも一方が好きな人数は18+12−5 = 25人。
よくある誤解
『両方』のグループを見落としたり、2重に数えたりしやすい。重なりは2回数えられているので、必ず1回だけ引く必要がある。
どこで使うか
アンケートの集計、データの分類、確率の加法定理、検索フィルター(AND/OR) — 重なり合うグループを数えるあらゆる場面。
どこから来たか
1800年代にカントールが『集合』を数学の基礎となる言葉に押し上げ、ジョン・ベンが重なりを円で描く方法を広めた。
確認問題
n(A)=10、n(B)=7、n(A∩B)=3のとき、n(A∪B)は?
- 14✓
- 17
- 20
- 3
練習
n(A)=8、n(B)=6、n(A∩B)=2のとき、n(A∪B)を求めよう。
答え: 12
- 公式:n(A∪B)=n(A)+n(B)−n(A∩B)
- 8+6−2 = 12
ポイント: 重なり(共通部分)を1回分引くのを忘れずに。
30人のクラスで、犬を飼っている生徒が14人、猫を飼っている生徒が10人、両方飼っている生徒が4人。犬か猫を飼っている生徒は何人?
答え: 20
- 『犬か猫』は和集合
- 14+10−4 = 20
ポイント: 『または』は和集合を意味する — 『両方』の重なりを1回分引く。
n(A)=9、n(B)=5、n(A∪B)=11のとき、共通部分n(A∩B)は?
答え: 3
- 公式を並べ替える:n(A∩B)=n(A)+n(B)−n(A∪B)
- 9+5−11 = 3
ポイント: 同じ公式を並べ替えれば、共通部分も求められる。
40人のうち、数学が好きな人が22人、英語が好きな人が18人、両方好きな人が8人。どちらも好きでない人が何人いるか、ノートで計算してみよう。
答え: undefined
- 少なくとも一方が好き(和集合)= 22+18−8 = 32
- どちらも好きでない = 全体 − 和集合 = 40 − 32 = 8
ポイント: 全体から和集合を引くと、2つの円の外側『どちらでもない』領域が求まる。