二項分布
“二項分布=(成功pᵏ)×(失敗)×(配置数ₙCₖ)。”
数式
P(X=k) = ₙCₖ pᵏ (1−p)ⁿ⁻ᵏ読み方: 成功確率pのn回の独立な試行のうち、ちょうどk回成功する確率
- n
- — 独立な試行の回数
- p
- — 1回の試行で成功する確率
- k
- — 成功した回数(0からnまで)
- ₙCₖ
- — n回の試行のうちk回の成功を配置する方法の数
きっかけ
10回コインを投げてちょうど6回表が出る確率は?成功か失敗かの繰り返しなら、1つの公式で答えが出る。
やさしく言うと
同じ成功確率pを持つn回の独立な試行を行ったとき、k回成功する確率の分布です。
直感
3つの要素をかけ合わせた姿です——k回成功する確率pᵏ、n−k回失敗する確率(1−p)ⁿ⁻ᵏ、そして成功が並ぶ順序の数ₙCₖ。並び方を無視すると確率を見落とすので、組み合わせで配置の数を数えてからかけます。
どう作られるか
特定の1つの順序(例えば成功・成功・失敗…)の確率はpᵏ(1−p)ⁿ⁻ᵏです。そのような順序はₙCₖ通りあるので、合計すると係数ₙCₖが付きます。この分布の平均はnp——「試行回数×成功確率」です。
例
コインを3回投げ(p=1/2)、表が2回出る確率:₃C₂·(1/2)²·(1/2)¹ = 3·(1/8) = 3/8。表が入る位置が3通りあるので、係数は3です。
よくある誤解
二項分布が成り立つのは、試行が「独立」で成功確率pが「一定」の場合だけです。復元しない抽出は毎回確率が変わるので、二項分布にはなりません。
どこで使うか
品質管理での不良品数、アンケートでの賛成者数、臨床試験での反応者数、スポーツの勝敗予測——「成功・失敗が繰り返される」統計ならどこでも使われます。
どこから来たか
成功・失敗を繰り返す試行(ベルヌーイ試行)の名は1600年代のヤコブ・ベルヌーイに由来し、彼の「大数の法則」とともに確率論の礎となりました。
前提概念
確認問題
コインを2回投げて2回とも表が出る確率はいくつですか?(p=1/2)
- 1/4✓
- 1/2
- 1/8
- 3/8
練習
コインを3回投げてちょうど2回表が出る確率を小数で求めなさい。(p=1/2)
答え: 0.375
- ₃C₂·(1/2)²·(1/2)¹ = 3·(1/8)
- = 3/8 = 0.375
ポイント: 配置数₃C₂=3を忘れないこと。
n=5, p=0.5の二項分布の平均npを求めなさい。
答え: 2.5
- 平均 = np = 5·0.5
- = 2.5
ポイント: 二項分布の平均は常にnp。
サイコロを1回振り、6(成功)が出る確率を小数で求めなさい。(n=1, p=1/6)
答え: 0.167
- ₁C₁·(1/6)¹·(5/6)⁰ = 1/6
- ≈ 0.167
ポイント: n=1のとき二項分布は単なる成功確率に帰着する。
P(X=0)+P(X=1)+…+P(X=n)=1となる理由を説明しなさい。
答え: undefined
- 成功回数は0からnのいずれかでなければならない
- すべての場合を足せば漏れがない
- 全確率は常に1
ポイント: 起こりうるすべての結果の確率を足すと1になる。