ネイピア数e
“eは「自然な成長」の底です。”
数式
e = lim(n→∞) (1 + 1/n)ⁿ ≈ 2.71828読み方: 1/nをn回にわたって複利計算していくと近づく数、約2.718
- n
- — 複利計算を何回行うか(限りなく増える)
- (1+1/n)ⁿ
- — n回の複利計算で増えた値
- e
- — 近づいていく極限値 ≈ 2.71828
きっかけ
πと同じくらい有名なのに、はるかに理解されていないeは、自然界が「成長する」ほとんどあらゆる場所に隠れています。
やさしく言うと
100%の利息をどんどん細かい複利の刻みに分けていくと、刻みの回数を無限大にしたときの結果はe ≈ 2.718に近づきます。
直感
年利100%で1ドルを運用するとします。年末に一度払われるなら2ドルになります。半分ずつ2回に分けると(1.5)²=2.25ドル。細かく刻むほど増えますが、どれだけ細かくしても2.71828…を超えることはなく、その値に収束します。
どう作られるか
鍵になるのは(1+1/n)ⁿです。かっこの中は「少しだけ成長する(1+1/n)」、指数nは「それをn回繰り返す」。nを大きくするとこの2つがせめぎ合い、eに落ち着きます。
例
n=1 → 2、n=2 → (1.5)²=2.25、n=12 → 約2.613、n=∞ → 2.71828…。ずっと増え続けますが、eという天井を突破することはありません。
よくある誤解
eは適当に選ばれた無理数ではありません。自分自身を微分しても変わらない唯一の底であり、だからこそ自然界で特別によく現れるのです。
どこで使うか
連続複利、人口増加、放射性崩壊、冷却、確率(ポアソン分布)など、自分自身の大きさに比例して変化するあらゆる過程で使われます。
どこから来たか
ヤコブ・ベルヌーイが複利の問題でこの極限に出会い、オイラーがそれをeと名付けて定数として定着させました。
前提概念
確認問題
eのおよその値はいくつですか?
- 1.414
- 2.718✓
- 3.141
- 1.618
練習
n=1のとき、(1+1/n)ⁿはいくつですか?
答え: 2
- (1+1/1)¹ = 2¹
- = 2
ポイント: 一度だけ複利計算すると2になります——eへ向かう出発点です。
(1+1/2)²はいくつですか?(半分ずつ2回に分けて複利計算)
答え: 2.25
- 1+1/2 = 1.5
- 1.5² = 2.25
ポイント: 刻みを細かくするほど2.718…に少しずつ近づいていきます。
年利100%を半年ごとの複利で計算すると、1ドルは1年後にいくらになりますか?連続複利(e)と比較しなさい。
答え: undefined
- 50%を2回:(1.5)² = 2.25ドル
- 無限に細かく複利計算すればe ≈ 2.718ドル——こちらの方が大きい
ポイント: 刻みを細かくするほど増えますが、その天井はeという倍率です。