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数と演算conceptadvanced

合同式

合同式は時計算——一周すれば元に戻る。

数式

a ≡ b (mod n) ⟺ n | (a − b)

読み方: a と b が mod n で合同であるとは、n で割った余りが等しいこと——つまり n が a−b を割り切ること

a ≡ b
a と b が合同(余りが同じ)であることを示す記号
mod n
法(modulus)n を基準に測ることを意味する——時計なら 12
n | (a−b)
n が a−b を割り切る(差が n の倍数である)

きっかけ

時計では、9時の5時間後は14時ではなく2時です。この「一周したら最初に戻る」計算が合同式(モジュラー算術)です。

やさしく言うと

合同式とは、ある数 n に達すると 0 に巻き戻る計算のことです。二つの数は、n で割った余りが等しいとき「合同」といい、a ≡ b (mod n) と書きます。大事なのは余りだけです。

直感

数直線をまっすぐ伸ばす代わりに、n個の目盛りを持つ円(時計の文字盤)に巻きつけると想像してください。n を超えたら 0 に戻ります。12時間制の時計では 17:00 は 5 の位置に来る——だから 17 と 5 は mod 12 で合同です。大きな数は「輪の上の位置」に折りたたまれます。

どう作られるか

鍵となるのは余りです。a を n で割った余りが、a の「mod n での値」です。足し算・引き算・掛け算はすべて余りのまま成り立つので、大きな数そのものは必要なく、余りだけを扱えばよいのです。(a+b) mod n は、それぞれの余りを足してから mod n をとった値になります。

なぜ 17 ≡ 5 (mod 12) なのか:17 − 5 = 12 は 12 の倍数です。時計では 17:00 は午後5時。また 25 mod 7 = 4 で、これは 25 = 3·7 + 4 だからです。

よくある誤解

一般的な約束では、余りは負の数になりません。例えば −1 mod 5 は −1 ではなく 4 です(−1 = (−1)·5 + 4 だから)。時計で1時間戻ると11時になるのと同じ感覚です。

どこで使うか

現代暗号(RSA、楕円曲線暗号)の中核、ハッシュ関数やチェックサム(ISBNやクレジットカードの検証)、曜日やカレンダーの計算、乱数生成器、12音階の音楽理論——周期的な計算はすべて合同式で動いています。

どこから来たか

ガウスは1801年の著書『Disquisitiones Arithmeticae(整数論研究)』で合同記号 ≡ を導入し、数論を体系化しました。数論を「数学の女王」と呼んだ人物の代表的な道具です。

前提概念

確認問題

25 mod 7 はいくつですか?(25 を 7 で割った余り)

  • 3
  • 4
  • 5
  • 11

練習

17 mod 5 を計算しましょう。

答え: 2

解き方:
  1. 17 = 3·5 + 2
  2. 余りは 2

ポイント: a mod n は、n で割ったときの余りです。

(7 + 8) mod 12 を計算しましょう。

答え: 3

解き方:
  1. 7 + 8 = 15
  2. 15 mod 12 = 3(一周してから 3)

ポイント: 時計算——12を超えたら 0 からやり直す。

(4 × 6) mod 5 を計算しましょう。

答え: 4

解き方:
  1. 4 × 6 = 24
  2. 24 = 4·5 + 4、余り 4

ポイント: 掛け算も余りのまま成り立ちます。

今日が月曜日なら、100日後は何曜日ですか?(mod 7 を使う)

答え: 1

解き方:
  1. 100 mod 7 = 2(98 = 14·7 なので、余り 2)
  2. 月曜日 + 2日 = 水曜日

ポイント: 曜日は mod 7——7日ごとに最初に戻ります。

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