乗法公式
“(a+b)² の秘密は、真ん中に挟まった 2ab。”
数式
(a + b)² = a² + 2ab + b²読み方: 和の2乗は、それぞれの2乗に 2ab を足したもの
- a, b
- — 足し合わされる二つの項
- 2ab
- — 忘れやすい真ん中の項
- (a + b)²
- — 一辺が a+b の正方形の面積
きっかけ
毎回 (a+b)² を手で展開する必要はありません——面積の図を一つ見れば、パターンが目に焼きつきます。
やさしく言うと
(a+b)² は a²+b² ではありません。真ん中に 2ab が入り込み、a²+2ab+b² になります。
直感
一辺が a+b の正方形を描くと、四つの部分に分かれます——a² の正方形、b² の正方形、そして a×b の長方形が「二つ」。この二つの長方形がまさに 2ab です。
どう作られるか
基本となる三つの公式——(a+b)²=a²+2ab+b²、(a−b)²=a²−2ab+b²、(a+b)(a−b)=a²−b²。最初の二つには「真ん中の 2ab」があり、最後の一つは真ん中が消えて2乗の差だけが残ります。
例
(x+3)² = x² + 2·x·3 + 3² = x²+6x+9。この真ん中の 6x が 2ab の部分です。
よくある誤解
(a+b)² ≠ a²+b²。2ab を忘れるのは代数で最もよくあるミスです。真ん中の項は必ず存在します。
どこで使うか
面倒なかけ算を一行に圧縮し、暗算を速くします。そして逆向きに読むと、次のステップである因数分解の鍵になります。
どこから来たか
この関係は、ユークリッドの『原論』第2巻に「面積を分割する」幾何学の定理として、図付きで登場します。
前提概念
確認問題
(x + 2)² を展開しましょう。
- x² + 4x + 4✓
- x² + 4
- x² + 2x + 4
- x² + 4x + 2
練習
乗法公式を使って 102² を計算しましょう。
答え: 10404
- 102² = (100 + 2)²
- = 100² + 2·100·2 + 2² = 10000 + 400 + 4
- = 10404
ポイント: (a+b)² の公式を使えば、大きな数の2乗も暗算できます。
乗法公式を使って 21 × 19 を計算しましょう。
答え: 399
- 21 × 19 = (20 + 1)(20 − 1)
- = 20² − 1² = 400 − 1
- = 399
ポイント: 和と差の積は a²−b²——真ん中が消えます。
(x + 5)² を展開しましょう。
答え: undefined
- (x+5)² = x² + 2·x·5 + 5²
- = x² + 10x + 25
ポイント: 真ん中の項 10x(=2ab)を忘れずに。