素因数分解
“素因数分解は、数をその素数のレゴに分解すること。”
数式
N = p₁^a₁ × p₂^a₂ × … × pₖ^aₖ読み方: ある数を、それ以上分解できない素数だけの積として表すこと
- N
- — 因数分解したい元の整数
- p₁, p₂, …, pₖ
- — 素因数 — 2, 3, 5, 7のようにそれ以上分解できない素数
- a₁, a₂, …, aₖ
- — 各素数が何回かけられているか(指数)
きっかけ
すべての整数は、いくつかの素数という『レゴブロック』の掛け算として、ただ一通りに組み立てられている。
やさしく言うと
ある数を、素数だけの積に分解したもの — 2, 3, 5, 7…など。
直感
数を2で、次に3で…と割り続けると、最後にはこれ以上割れない素数だけが残る。それがその数の『材料』。材料のリストは数ごとにただ一通りに決まる — これが素因数分解の一意性。
どう作られるか
割れる限り2で割り、次に3、次に5…と割り続け、商が1になるまで続ける。同じ素数が繰り返し出てきたら指数にまとめる。
例
60を分解する:60÷2=30、30÷2=15、15÷3=5、5÷5=1。よって60 = 2 × 2 × 3 × 5 = 2² × 3 × 5。
よくある誤解
1は素数ではないので、素因数分解には決して現れない。また4や6のようにさらに分解できる数は素因数になれない。
どこで使うか
約数の個数を数える、最大公約数や最小公倍数を求める、分数を約分する — 数の構造にまつわるほぼすべての計算の出発点。
どこから来たか
『すべての数は素数の積としてただ一通りに表せる』という事実は算術の基本定理と呼ばれ、その萌芽はすでにユークリッドの『原論』にある。
確認問題
次のうち、12の正しい素因数分解はどれ?
- 2 × 6
- 2² × 3✓
- 3 × 4
- 2 × 3²
練習
36を素因数分解しよう(繰り返す素数は指数にまとめる)。
答え: undefined
- 36 ÷ 2 = 18、18 ÷ 2 = 9
- 9 ÷ 3 = 3、3 ÷ 3 = 1
- 36 = 2 × 2 × 3 × 3 = 2² × 3²
ポイント: 小さい素数から順に、1になるまで割っていく。
2³ × 5はいくつ?
答え: 40
- 2³ = 8
- 8 × 5 = 40
ポイント: 素因数をかけ戻せば元の数に戻る。
90には異なる素因数がいくつある?
答え: 3
- 90 = 2 × 45 = 2 × 3² × 5
- 異なる素数は2, 3, 5
- → 3個
ポイント: 同じ素数が繰り返し現れても、種類としては1つと数える。
84を素因数分解しよう。
答え: undefined
- 84 ÷ 2 = 42、42 ÷ 2 = 21
- 21 ÷ 3 = 7、7 ÷ 7 = 1
- 84 = 2² × 3 × 7
ポイント: 2で割れなくなったら、3, 5, 7…と次に進む。