積の微分公式
“積の微分公式:一方ずつ微分してから足す。”
数式
(f·g)' = f'·g + f·g'読み方: 積の導関数は『前を微分して後ろはそのまま』と『前をそのままにして後ろを微分する』を足したもの
- f, g
- — かけ合わされている2つの関数
- f', g'
- — それぞれの関数の導関数
- f'g + fg'
- — 『前を微分×後ろはそのまま』+『前はそのまま×後ろを微分』
きっかけ
最もよくある間違いは(fg)' = f'g'だと思い込むこと — 積の導関数はそんなに単純ではない。
やさしく言うと
2つの関数の積を微分するには、一方ずつ微分して2つの結果を足す。
直感
幅f、高さgの長方形を思い浮かべよう、面積はfg。それぞれの辺を少し伸ばすと、面積は2通りの仕方で増える — 幅が伸びた分(f'g)と、高さが伸びた分(fg')。その和が面積の増える速さになる。
どう作られるか
2つの部分に分かれる — f'g(前だけが変化する分)とfg'(後ろだけが変化する分)。両方が同時に変化するごく小さな断片(f'g'·h)はh→0で消えてしまうので残らない。
例
f=x²、g=x³のとき:f'g+fg' = 2x·x³ + x²·3x² = 2x⁴+3x⁴ = 5x⁴。実際にx²·x³=x⁵を微分すると5x⁴になり、ぴったり一致する。
よくある誤解
(fg)' ≠ f'g'。それぞれ微分してかけ合わせるのは誤り。2つの項を必ず足さなければならない。
どこで使うか
変化する2つの量の積が現れる場面ならどこでも — 速さ×質量、縦×横。あとで学ぶ多くの微分公式の土台にもなる。
どこから来たか
ライプニッツが1670年代に積の導関数を導き出し、今使われている形にルールをまとめ上げた。
前提概念
確認問題
(f·g)'は何に等しい?
- f'g'
- f'g + fg'✓
- f' + g'
- fg
練習
積の微分公式を使ってh(x)=x·x²を微分し、h'(2)を求めよう。
答え: 12
- f=x、f'=1 ; g=x²、g'=2x
- h'=1·x² + x·2x = x²+2x² = 3x²
- x=2を代入 → 3·4 = 12
ポイント: x·x²=x³を微分した3x²と同じ — 検算が合う。
積の微分公式を使ってh(x)=(x+1)(x+2)を微分し、h'(1)を求めよう。
答え: 5
- f=x+1、f'=1 ; g=x+2、g'=1
- h'=(x+2) + (x+1) = 2x+3
- x=1を代入 → 5
ポイント: 展開するとx²+3x+2、導関数は2x+3 — 結果が一致する。
積の微分公式を使ってh(x)=x²·(x+1)を微分し、展開して検算しよう。
答え: undefined
- f=x²、f'=2x ; g=x+1、g'=1
- h'=2x(x+1) + x²·1 = 2x²+2x+x² = 3x²+2x
- 検算:展開するとx³+x²、微分すると3x²+2x — 一致
ポイント: 積の微分公式と展開してから微分する方法は、いつでも一致する。