等差数列と等比数列
“足せば等差数列(直線)、かければ等比数列(曲線)。”
数式
aₙ = a₁ + (n−1)d, aₙ = a₁·rⁿ⁻¹読み方: 等差数列の項は初項に公差dを(n−1)回加えたもの、等比数列の項は初項に公比rを(n−1)回かけたもの
- a₁
- — 初項——数列の出発点
- d
- — 公差——隣り合う項の一定の差(等差数列)
- r
- — 公比——隣り合う項の一定の比(等比数列)
- n
- — 項の番号(何番目の項か)
きっかけ
階段を上るように毎回同じ数を足せば→等差数列。利息が複利で増えるように毎回同じ数をかければ→等比数列。1つのルールが数列全体を決める。
やさしく言うと
等差数列は前の項に一定の数dを毎回足し、等比数列は前の項に一定の数rを毎回かけます。
直感
等差数列は一定の歩幅で歩く——グラフに描くと直線になります。等比数列は毎回同じ倍率で跳ぶ——グラフに描くと指数曲線になります。ルールが「足す」か「かける」かで両者は分かれます。
どう作られるか
n番目の項に到達するには、初項からちょうど(n−1)歩進みます。等差数列は1歩ごとにdを足す→a₁+(n−1)d、等比数列は1歩ごとにrをかける→a₁·rⁿ⁻¹。鍵は(n−1)であってnではありません——初項は0歩目です。
例
2, 5, 8, 11, …はd=3の等差数列です。4番目の項=2 + (4−1)·3 = 2 + 9 = 11。3, 6, 12, 24, …はr=2の等比数列で、4番目の項=3·2³ = 24。
よくある誤解
よくあるミスは、nをそのまま指数に入れてしまうことです。4番目の項の比の係数はr⁴ではなくr³——初項から3回しかかけていません。必ず(n−1)を確認しましょう。
どこで使うか
預金の利息、人口増加、減価償却(等比数列)、定期積立、座席の配置(等差数列)——量が一定のルールで変化し、それを先まで予測したい場面ならどこでも使われます。
どこから来たか
少年ガウスが1から100までを一瞬で足し上げた逸話は、まさに等差数列の和——両端をペアにして足す方法——そのものです。
前提概念
確認問題
等差数列 3, 7, 11, … の5番目の項は何ですか?
- 15
- 17
- 19✓
- 23
練習
等差数列 2, 5, 8, …の10番目の項を求めなさい。
答え: 29
- a₁=2, d=3
- a₁₀ = 2 + (10−1)·3 = 2 + 27 = 29
ポイント: n番目の項は初項にdを(n−1)回加えたもの。
等比数列 1, 2, 4, 8, …の7番目の項を求めなさい。
答え: 64
- a₁=1, r=2
- a₇ = 1·2⁷⁻¹ = 2⁶ = 64
ポイント: n番目の比の係数はrⁿ⁻¹(r⁷ではない)。
初項5、公差−2の等差数列の6番目の項を求めなさい。
答え: -5
- a₆ = 5 + (6−1)·(−2) = 5 − 10
- = −5
ポイント: 公差が負だと数列は減っていく。
初項2、公比3の等比数列の4番目の項を求めなさい。
答え: undefined
- a₄ = 2·3⁴⁻¹ = 2·3³
- = 2·27 = 54
ポイント: 初項から3回だけかける。